2008 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄半切後の運動回復に軸索が切断されなかった錐体路ニューロンはいかに関わるのか?
Project/Area Number |
20500457
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
武本 秀徳 Prefectural University of Hiroshima, 保健福祉学部, 助教 (10453218)
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Keywords | 脊髄半切 / 運動回復 / 錐体路ニューロン / 軸索の可塑性 / 神経棘の可塑性 |
Research Abstract |
脊髄半切後の運動機能および脱神経領域に側芽を送った錐体路ニューロンの分布・数の変化を明かにすることを目的に,ラット脊髄半切モデルの作製および腰髄からの逆行性軸索トレーシング実験を行った. トレーサーとしては,蛍光トレーサーであるフルオロゴールドを用いた. フルオロゴールドを導入した場合,3日以上の生存期間をとることが推奨されている. 実験を始めるにあたり,3日と7日の生存期間を試したところ,7日間の生存期間を選択しなければフルオロゴールドは脳まで輸送されないことが確認された. 7日間の生存期間を要することは,脊髄半切後の脳内における錐体路ニューロンの変化をリニアに捉えることを困難とする. したがって,より迅速に逆行性輸送されることが知られる小麦胚凝集素(WGA:要する生存期間は2日)のようなをトレーサーを選択する必要があることが分かった(WGAはフルオロゴールドに比べ明瞭な組織像を得ることが困難であるが). 次年度以降,このWGAをトレーサーとして用い,実験を継続する予定である.
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