2009 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害者のための周辺状況認知システムの構築とその評価に関する研究
Project/Area Number |
20500486
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Research Institution | Takasaki University of Commerce |
Principal Investigator |
竹上 健 Takasaki University of Commerce, 流通情報学部, 准教授 (70383148)
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Keywords | 視覚障害者 / 周辺状況認知 / 画像処理 / 超音波距離センサ |
Research Abstract |
周辺状況認知システムの修正と機能の追加を行った。構築した研究システムは正面・斜め前方・左右斜め側面の4方向に向けた超音波距離センサと1台のUSBカメラを備えたもので、超音波による距離センシングと同時に前下方画像の収集を可能とするシステムである。複数の超音波距離センサを使用する場合、互いのセンサから出された超音波の干渉をなくす必要があることが分かったため、計測時にはセンサ間で時間的な差が発生するように修正を加えている。4種類の距離センサデータはCSVファイル、画像はBMPファイル形式で、計測と同時にノートPC内のハードディスクに時系列データとして保存される。データ再生時にはCSVファイルを指定すると直ちにこれらの距離センサデータのグラフを表示し、再生スタートで距離データに対応した画像を表示することができる。また、取得した画像は別画面にてエッジ検出結果を表示しながらHough変換による直線検出を行い、その結果を取得画像に重ねて表示できる。 構築した研究システムで、直線路を来て右に90度回りながら下り階段に差し掛かり、数段下るという条件での予備実験を行った。直線路を歩いている際は前・右・左の斜め下方に向けた距離センサからは床面までの距離(約0.8m前後)が計測された。また、前方に向けたセンサからは動きに応じたデータが計測され、右回りをしている際に階段の手すりまで約1.5mを検知したのち、下り階段に体を向けた箇所で、反射物までの距離が約5m程度(エコー無し)という結果となった。この正面前方だけのデータだと障害物のない水平路と判断してしまう可能性があるが、この計測から少し遅れて正面下方を向けた距離センサの値が約1mから4m程度に増加し、斜め下方向に空間があり水平路でないことが判断できた。これらのことから、複数の距離センサを組合せた計測による下り階段認知の有効性を確認することができた。
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