2008 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外線経皮エネルギー伝送による筋電義手用低侵襲完全埋め込み型インターフェイス
Project/Area Number |
20500492
|
Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
島谷 祐一 Musashi Institute of Technology, 工学部, 准教授 (20154263)
|
Keywords | 筋電義手 / 筋電図 / 経皮発電 / 義手 / 生体機能代行 / 埋め込み / 電極 |
Research Abstract |
本研究の目的は、筋電義手のための体内埋め込み型インターフェイスを設計し、安全でヒトへの実用に適した装置を完成することである。研究実施計画に基づき平成20年度は、体内に埋め込む超小型の生体アンプおよび無線送信機と、体外に設置する無線受信機および近赤外光エネルギー供給装置の設計,製作を行った。この装置の開発意義と特徴は、1)電極を直接骨格筋に埋め込むため個々の筋の活動を正確に計測でき、筋電義手の正確で細かな制御が可能となる、2)完全に体内に埋め込んだ装置に近赤外光による経皮的発電で電力を供給するため、バッテリー交換のための再手術が不要になる、3)無線通信で筋電情報を送信するため危険な接続コネクタの体外露出がない、4)超小型化によって最小限の低侵襲手術での埋め込みを可能とする、等である。 試作した装置に白金線電極を取り付け、これを実際にラットの大腿筋と皮下に埋め込んで実験した。無麻酔でトレッドミルを用いて歩行運動を誘発したところ、目論見どおり歩行パターンに同期した筋電信号を取得することに成功した。この成功によって、本研究の目指すインターフェイスの、電極以外の基礎技術は一応確立されたことになる。現在はこの技術を基にさらに研究を発展させ、非金属生体適合材料を用いた長寿命埋め込み電極の開発、生体内長期埋め込み実験による装置の耐久性や性能維持の試験と評価、複数のインターフェイス埋め込みによるマルチチャンネル記録の試み等の研究を推進しているところである。
|
Research Products
(1 results)