2010 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外線経皮エネルギー伝送による筋電義手用低侵襲完全埋め込み型インターフェイス
Project/Area Number |
20500492
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
島谷 祐一 東京都市大学, 工学部, 准教授 (20154263)
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Keywords | 生物・生体工学 / 生体機能代行 / 筋電義手 / 電極 / 近赤外線 / 経皮発電 |
Research Abstract |
本研究の目的は、筋電義手のための体内埋め込み型インターフェイスを設計し、安全でヒトへの実用に適した装置を完成することである。装置の試作と評価はラットを用いた動物実験でおこなった。平成22年度は本課題研究の最終年度であるが、ほぼ実施計画どおりに進めることができた。 1)埋め込み回路の改良:体内埋め込み型筋電インターフェイスによる筋電の無線記録に成功した後、その耐久性を向上させ長期記録を実現させる改良を行った。従来の装置の故障原因を調べたところ、その原因がフォトダイオードの起電力消失にあることが判明した。これはフォトダイオードパネル素子の機械的強度が不足しているためであり、装置全体を透明な樹脂製のハードケース内に封入することで体内における装置の耐久性を向上させることが出来た。現在長期記録試験が進行中であるが、記録可能期間の延長を確認している。 2)多チャンネル筋電インターフェイスの開発:複数の骨格筋からの筋電の同時記録は、本研究の到達目標の一つであり、今年度はインターフェイスを多チャンネル化し、複数の記録電極対からの信号を多重信号処理して無線通信する埋め込み装置を試作した。すなわち、体内装置では8チャンネルのマルチプレクサを用いて筋電信号を多重化し、これをパルス幅変調によって体外装置に無線送信する。送受信には赤外線光通信を用いる。体外装置では受け取った信号をデマルチプレクサで復調し、元の筋電波形を得る。このシステムで、8チャンネル各8KHzの周波数特性で筋電信号を送受信することができた。
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