2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500500
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Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
日高 康展 北九州工業高等専門学校, 北九州工業高等専門学校・制御情報工学科, 講師 (80413871)
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Keywords | 福祉用具 / 支援機器 / 力制御 |
Research Abstract |
本研究ではStewart型パラレルリンク機構を用いた手首部のリハビリ用卓上力覚提示装置の開発を行なった.手首部のリハビリでは多自由度の動作が必要となるが,Stewart型パラレルリンク機構は6自由度動作が可能であり,さらに高出力かつコンパクトな構造であるため,卓上に設置できるような身近なリハビリ装置とすることが可能である.この装置では,患者の手をパラレルリンク機構のエンドエフェクタに固定し,6自由度の力を発生させてリハビリの必要な部位に適度な力をかけることでリハビリを実現する.前年度までに卓上力覚提示装置の試作機の製作,それと連動する3DCG描画システムの開発を行なった.この描画システムは,理学療法士が遠隔地にいる患者のリハビリ状況を視認するためのモニタとして用いることを想定している.また,パラレルリンク機構の力解析の結果を基に,力覚提示装置に任意の力を発生させるシステムの開発を行なった. 本年度は力覚提示装置が発生する力の可視化を目的とし,これまでに開発した3DCG描画システムを拡張して発生した力の向きを3次元ベクトル,大きさを色調で表すことができるようにした.これにより,実機の動作状況をリアルタイムでより詳細に把握することが可能となった.また,TCP/IP通信により卓上力覚提示装置の遠隔操作を実現した.これにより,遠隔地の患者に対するリハビリが可能となり,一人の学療法士が同時に多数の患者に対してリハビリを行うことも可能となった.最後に,描画部,力生成部などこれまで部分ごとに開発していたシステムを統合し,卓上力覚提示装置として1つのシステムに集約した.
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