2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500515
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
吉川 和利 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (00112277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 英孝 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (20303018)
狩野 豊 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (90293133)
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Keywords | 合気道 / 運動強度 / 心拍数 / ガス分析 / フォースプレート / 体力の加齢変化 |
Research Abstract |
初年度に相当するH20年度には合気道稽古の生体負担を測定する環境整備が中心となった。これを目標に呼気ガス代謝分析装置VO2000(Medical Graphic Co.製)の導入を行い、実際の合気道練習にてその利用を試験的に実施した。すなわち基本動作としての「体の転換動作」時のガス交換について初心者を対象に実施した。その結果、被験者が「取り」である場合、運動開始後、4ないし5分程度の時間を経て呼吸動作が安定することがわかった。また「取り」に対する「受け」の呼吸動態については未だ検討できていない。2台目の機器を借用する手配等を検討する必要があるため、九州大学大柿教授などからの助力を得ることにしている。またフォースプレート上での転換単独動作を検討した結果、上半身の前傾/手関節角度/踏込み足の深さなどに初心者と熟練者の間に差異がみられた。ただし、これら分析されたデータ数は十分なものではなく、次年度に拡充してさらなる検討を進めたい。 一方で、合気道愛好者の体力の特徴を記述するための適切な年齢予測モデルを検討しようとした。ここでは文部科学省の公開データ(体力運動能力調査報告書)のうち壮年(30〜59歳)体力テスト10数年分の年齢別平均値をもとに年齢を予測する重回帰式の作成を行い、このようなデータがもたらす重回帰分析の問題点を指摘した。こうしたデータ収集法はmultiple crosssectional strategyとして独自に提案できる。(1)まず年次別にデータはほとんど個体差を生じることは無く、単調関数として表現でき、(2)結果的に多重共線性が発生し、正負符号の逆転などを観察された。(3)これを回避するために主成分分析を行い、主成分得点を年齢予測の独立変数とすることが有効であることを指摘した。この線形モデルは合気道愛好者を含めた日本人一般の体力の加齢的変化を記述するには十分な精度をもつとはいえず、さらなる検討が必要であることを示唆した。
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Research Products
(1 results)