2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500522
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
三輪 佳見 University of Miyazaki, 教育学研究科, 教授 (00182064)
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Keywords | 運動指導論 / 運動発生 / 創発身体知 / 促発身体知 |
Research Abstract |
本年度は、動いているモノ、たとえばなわやボールと関わる運動を取り上げ、幼児期にどのように発生させられるか、さらに、スポーツ種目が学習内容に取り上げられるようになる小学校高学年から中学生になるまでに、どのような運動ができるようになっておくべきか、そのためにはどのような運動を経験しておく必要があるかということを主題に研究を進めた。 動いているなわと関わる運動については、宮崎大学教育文化学部附属校スポーツ・体操教室幼児クラスをフィールドとし、幼児の長なわとびの動きの発生について実践的に研究を行った。使う用具をなわに拘らず、もう少し硬いもの、あるいは長さを短くするなど、なわの動きを子どもの感覚に合うように変えられるように工夫することによって、他者である対象物の動きに、自己の走-跳-走の動きを合わせるという形態を発生させることができ、この成果を日本体育学会で発表した。 またボールと関わる運動については、宮崎大学教育文化学部附属幼稚園・小学校・中学校の協力を得て、飛んでくるボールを道具で打つという動きを、年齢に応じて、どのような打ちかたならば可能かということを実践的に考察した。まず打つという運動の構造を解釈しなおし、捕ることによって飛んでくるボールと出会うことを経験させたり、ボールを打つ場所を手から始めて、それから次第に遠ざけていくというように伸長能力を育てたりする方法を考えた。このような指導によって、ボール運動が苦手で、空振りしていた子どもたちが打てるようになった。これらの事例を論文にまとめた。
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