2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500522
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
三輪 佳見 University of Miyazaki, 教育学研究科, 教授 (00182064)
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Keywords | 運動指導論 / 発生論的運動学 / 促発分析 / 身体知 / 子ども |
Research Abstract |
動いている物、たとえばなわやボールと関わる運動について、前年度に引き続き研究を行った。まず動いているなわと関わる運動については、宮崎大学教育文化学部附属校スポーッ・体操教室幼児クラスをフィールドとし、前年度の学会発表の内容に、長なわの動きに共感して一緒にからだを動かす幼児の変容やなわを回している保護者の変化について実践的に研究を進め、この成果を加えて論文にまとめた。 次にボールと関わる運動については、飛んでくる小さなボールを捕れない幼児・児童の問題点を運動発達の知見から検討し、前述の研究フィールド(体操教室)において、ボールを手で弾き返す課題を取り入れるようにした。また大きなボールを対象物とし、宮崎大学附属小学校低学年の体育授業において、ボールの動きをやさしくしたり補助具を使ったりすることから系統的段階的に指導した。これらの実践を通して、子どもたちに捕る動きを発生させ、その成果を学会で発表し、体育関連の雑誌や研究誌にまとめた。さらに、前年度の打つ動きの対象物を大きなボールに変え、バレーボールにつながるゲームを公立小学校の協力のもとに共同研究として授業を実践し、学会で発表した。 ところで、今年度は新たに走り高跳びを取り上げ、宮崎大学教育文化学部附属幼稚園・小学校・中学校の協力を得て、まずこの動きに関する子どもたちの実態を把握した。そして「走る」ことと「跳ぶ」ことの組合せが発生する幼児期の実態を明らかにし、また構造体系を検討することによって、小学校体育の高跳びの授業において、指導の起点を明確にできた。さらに、中学校の授業における新たな教材開発にもつながり、これらの成果を学会で発表し、論文にまとめた。
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