2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500532
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
坂上 康博 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (10196058)
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Keywords | 武道 / 戦後改革 / 大日本武徳会 / 公職追放 / 学校武道 / 武道教師 |
Research Abstract |
平成22年度は、武道の「スポーツ化」「民主化」による文化的次元での変化、およびそれに対する当時の武道関係者や愛好者の認識の把握に重点を置いて取り組んだ。 まず第1に、武道の「スポーツ化」「民主化」とは、具体的に武道の何をどう変えるものであったのか、この点に関するGHQ資料を、『米国対日占領政策と武道教育』等の先行研究も参照しながら、学校武道科関係のものを中心に収集し、分析した。 第2に、武道の「スポーツ化」「民主化」を主導した学校剣道研究会等の組織やそのメンバーの見解を把握するため、当時の武道関係文献および武道雑誌、体育雑誌、教育雑誌等から関連記事等を占領期雑誌記事情報データベース等も使用しながら検索・収集し、それらを上記のGHQの方針や見解ともつき合わせながら分析した。 第3に、武道関係者や愛好者が武道の「スポーツ化」「民主化」についてどのように認識していたのかを、柔道、弓道、剣道それぞれの差異にも留意しながら把握するだめ、各種の雑誌、大学・高校の剣道部等の部誌や部史、私家版回想録などを収集し、分析した。 以上のような検討を通して、学校武道については、戦中との断絶が人的にも理念面でも強く、理念的な影響は戦後に再建された武道組織にも及んだこと等が明らかになった。
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Research Products
(2 results)