2009 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ合衆国における黒人身体能力神話およびスポーツへの固執と対抗言説・戦略
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20500560
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| Research Institution | Musashi University |
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Principal Investigator |
川島 浩平 Musashi University, 人文学部, 教授 (60245446)
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| Keywords | アメリカ合衆国 / 黒人 / アフリカ系アメリカ人 / スポーツ / 身体能力 / 人種 / 神話 / 表象 |
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| Research Abstract |
平成21年度はプロジェクトの二年目にあたる。主たる活動は(1)これまでの研究計画を検討し修正、それに基づいて調査を継続し、(2)研究会、学会を通じて成果の口頭発表、人脈構築および情報交換の機会をもち、(3)書籍や論文によって成果を発表する、などである。(2)および(3)については下欄の記述に譲り、ここでは(1)に関する成果を報告する。
昨年度までの研究計画を修正し、次のように大枠を設定しなおした。すなわち、「黒人身体能力神話」に研究の対象を絞り、次の二つの立場を措定する。第一は、神話の浸透を国際的な広がりをもつ現象として捉え、その起源と形成・普及の過程をグローバルな視点から解明しようとする立場である。この時、スポーツ大国として、これまで多くの黒人アスリートを産出してきたアメリカ合衆国の占める役割と位置は重要である。神話の歴史性を検証する作業では、特に一九三〇年代にその起源を求める解釈が有力視されているが、こうした先行研究の成果を視野に入れつつ、さらに踏み込んだ分析が要請されている。第二は、神話の浸透におけるすぐれて日本的な状況に注目する立場である。ここで問われるべきは、神話の歴史性や時代的文脈におけるその性質であると同時に、否それ以上に、「量的」あるいは「比率的」な展開のありかたである。すなわち、グローバルな水準に照らし、「なぜ日本において、かくも無批判に『神話』が受容されるのか」である。以上二つの立場に立ち、プロジェクトを推進する。
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