2009 Fiscal Year Annual Research Report
上・下肢の並行運動時の随伴陰性変動における運動経験の差異
Project/Area Number |
20500574
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
外山 寛 Kanazawa University, 医学系, 准教授 (10172206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 勝夫 金沢大学, 医学系, 教授 (60190089)
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Keywords | 自動化 / 随伴陰性変動 / 運動経験 |
Research Abstract |
健康な若年成人を対象に、上・下肢の並行運動の困難さと脳の準備状態との関係について検討した。被験者は、昨年度から継続している一般若年成人(特定のスポーツ活動に3年以上参加していない者)とするとともに、新たに若年バスケットボール選手(バスケットボールを5年以上継続)とした。被験者には、立位にて、上肢ないし下肢による左右側交互の周期運動時に他肢による両側同時の一過性運動を反応課題で可能な限り速やかに行わせた。周期運動の頻度は毎分100回とし、上肢では左右側交互の周期的掌屈運動とし、下肢では足踏み運動とした。一過性運動は、上肢では掌屈運動とし、下肢では踵挙上運動とした。一過性運動は、警告刺激(S1)-反応刺激(S2)-反応課題パラダイムを用いて周期運動中に実行させた。S1とS2には2KHzの音刺激を用い、S1とS2の時間間隔は2秒に固定した。S2の提示タイミングは、周期運動における左右側それぞれの手掌ないし足底が接地した時点から、0ms、200ms、400ms遅れた時点とした。随伴陰性変動(CNV)は、Czから導出した。眼球電図を同時に記録し、眼球電図とCNVの振幅変動が100μVを超える試行を除外し、各S2提示タイミングで17回以上の加算平均を行った。 一般若年成人では、周期的掌屈運動時に一過性踵挙上運動を行った場合は、足踏み運動時に一過性掌屈運動を行った場合に比べて、周期運動の変化がいずれのS2提示タイミングにおいても大きく、CNVの最大振幅が高い値であることが明確に示された。バスケットボール選手では、このような差異が小さい傾向を示した。これらの結果は、運動経験による上・下肢運動の自動化水準の差異とそれに伴う随伴陰性変動の差異を示唆するものと推察された。
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