2009 Fiscal Year Annual Research Report
大学内における大学生に対する肥満教育リテラシーの確立
Project/Area Number |
20500593
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大島 喜八 Gunma University, 健康支援総合センター, 教授 (40203765)
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Keywords | 肥満 / 肥満教育 / 大学生 |
Research Abstract |
前年のように春の定期健康診断時に明らかにされた肥満学生に対して減量プログラムへの参加を呼びかけて減量指導を行った。 21年度は前年度に十分な効果が得られなかった肥満学生に焦点を当てて、指導者としては新たに学生へのどのような言葉掛けか減量行動に有効かについて試行をした。その結果、前年度まではグラフ化体重日記を中心にした体重という客観的な指標を用いての減量指導であったが、減量不十分な学生にはグラフ化体重日記に合わせて主観的な指標である満腹感の出現と消失に気を配っての食事量の自己調節を指導すると効果的であった。同様の指導を成人である肥満糖尿病患者で行っても、その効果はほとんど認められない事がわかった。以上から大学生においては空腹感に基づいた食事の調節を指導する事は有効であることが示唆された。そこで、22年度においては例数を増やして検討する。そして、大学生における減量指導の手段として主観的な空腹感を指標とする事の妥当性を検証する。これらと前年度までの成果を大学生の減量指導法としてまとめる。 また21年度は正常体重大学生にも75grOGTTを行い、肥満大学生の結果と比較して大学生の肥満者における耐糖能異常の実態を明らかにしようとした。正常対象者約100名にOGTTを行ったが例数が不十分であるので22年度に更に100例程度を行い、大学生の肥満者にインスリン分泌障害があるのかを明らかにしたい。インスリン抵抗性についてはHOMA-IRを計算することにより100例の正常対象者との比較でも肥満大学生にはインスリン抵抗性がある事が明らかにされた。日本人成人における糖尿病はインスリン抵抗性よりもインスリン分泌障害が主たる病因とされていることから、若年成人である肥満大学生でのインスリン分泌障害の有無は日本人肥満糖尿病の病因を知る上で重要である。
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Research Products
(2 results)