2010 Fiscal Year Annual Research Report
大学内における大学生に対する肥満教育リテラシーの確立
Project/Area Number |
20500593
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大島 喜八 群馬大学, 健康支援総合センター, 教授 (40203765)
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Keywords | 肥満 / 肥満教育 / 大学生 / グラフ化体重日記 |
Research Abstract |
本年度も前年までと同様に定期健康診断時にBMIが25以上の学生に呼びかけて減量プログラムを実行した。早朝空腹時で血糖、インスリン、脂質、ALT、AST、γ-GPT、一部にはアディポサイトカイン測定を行い、その異常値の発現機序を個別に20分ほどで説明して希望者を減量プログラムに入れて年度が終わるまでの約8ヶ月間の観察を行った。 今年度は研究の最終年であるので、研究の目的である人的、時間的に余裕のない大学内の保健管理施設内での肥満大学生に対する減量指導上の技法の妥当性の検証を行った。今までの研究で減量を希望する大学生は採血検査を行い、その異常値の根元が余分な脂肪細胞にあること、および肥満が高血圧、脂質異常、糖代謝異常を誘発することを正しく理解できるので減量指導の成功率が高いことがわかっている。そこで今年度は指導者としては特別の肥満指導能力が要求されるかの検討を行った。具体的には減量指導中には多くの事柄は伝えずにグラフ化体重日記を見ながら「余分に食べている部分を特定して、そこを修正しましょう。」という指導に限定した。 結果は従来法による減量成功率とに差を認めなかった。 このことから大学の保健施設内での減量を希望する肥満学生への減量指導においては、早朝空腹時の採血検査の個人的な説明をし、グラフ化体重日記を用いれば、指導者の技量としては特別の知識を要しないことが明らかとなった。 以上から人的、時間的に余裕のない大学内の保健管理施設内であっても採血検査とその説明ができればグラフ化体重日記を使うことによって、現体制下でも減量希望肥満大学生への減量指導は十分可能であることがわかった。
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Research Products
(4 results)