2009 Fiscal Year Annual Research Report
精神機能と生活習慣行動特性およびメタボリックシンドローム出現との関連性の検討
Project/Area Number |
20500598
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長野 真弓 Kyushu University, 健康科学センター, 学術協力研究員 (10237547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 秋三 九州大学, 健康科学センター, 教授 (80145193)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 心の健康 / 生活習慣 / 体力 / 身体活動量 |
Research Abstract |
本研究では、精神機能や感性(刺激に対する心の働き)が、どのような生活習慣行動特性に関与しているか、また、それがメタボリックシンドローム(MS)の出現と関連しているか否かを明らかにすることを主たる目的としている。対象は、新規に診断された未治療・未介入の糖尿病患者および年齢をマッチさせた一般健常者であり、本年度は、糖尿病患者のデータと比較するための50歳代以降の一般健常者に特に重点をおいてデータ収集を行うことを目標とした。年度前半は本課題にかかる情報収集を行った。年度後半は上記目的達成のための測定会を実施する予定であったが、研究代表者の異動が決定したことや、測定会場の都合から来年度早々(4月上旬)の実施に変更となった。したがって、年度後半ではこれまで蓄積したデータの予備解析や測定会の準備を行った。昨年度の測定会で収集されたデータ来年度も引き続き、できうる限り多くのデータを蓄積すべく調査を続行予定である。一方、すでに収集したデータの解析を進めることにより、健常者(見かけ上)あるいは糖尿病患者における低いストレスコーピング能力、うつ状態の有無、睡眠障害の有無が、健常者の不定愁訴の多さや糖尿病患者のメタボリックシンドローム保有と関連していることが明らかになった。近年、睡眠障害がメタボリックシンドローム、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中など多くの生活習慣病の発生を予測することが報告されていることから、収集したデータによりメンタルヘルスと生活習慣行動およびメタボリックシンドロームとの関連性の解明を目指す本課題に大きく貢献する成果が得られたといえよう。これらの成果は、日本健康心理学会、日本体力医学会、日本未病システム学会において発表され、来年度前半には論文投稿が完了する見込みである。
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