2009 Fiscal Year Annual Research Report
児童の健康的生活習慣獲得を目的とした介入プログラムの開発
Project/Area Number |
20500605
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
荒尾 孝 Waseda University, スポーツ科学学術院, 教授 (00409707)
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Keywords | 健康教育 / ヘルスプロモーション / ライフスタイル / 保健健康管理 / 栄養指導 / 食素材 / 食行動 / 食習慣 |
Research Abstract |
【目的】小学校5年生の児童を対象に身体活動の増進および食事バランスの理解と食品・料理選択のスキル習得をそれぞれ目標とした生活習慣づくりプログラムを用いた教育介入を実施し、その効果評価を行うことを目的とした。 【方法】山梨県都留市の市立小学校2校をそれぞれ介入校と対照校とし、研究参加の同意が得られた5年生児童全員(介入校69名、対照校52名)を対象とした。介入校に対しては平成21年5月から7月にかけて、それぞれ4回の総合学習の授業と1回の体育授業あるいは給食時間を活用した身体活動と食生活に関する介入プログラムを実施した。介入終了後の効果評価には、身体活動量(加速度計付き歩数計)、骨密度(超音波法)、全身反応時間、体組成(インピーダンス法)および自記式の質問紙調査(栄養・食生活、食事歴、生活状況)を用いた。介入効果については、群内比較と群間比較により検討した。 【結果】介入校では児童の遊びに対する積極的な態度が増加し、放課後に友人と遊ぶ頻度が増加した。一日当たりのエネルギー総消費量においては群と時間の有意な交互作用が認められた。また、全身反応時間においても交互作用に有意差が認められ、介入群は対照群と比較して介入後に反応が有意に速くなった。食生活については、食事バランスガイドとそれによる食事構成についての知識が増え、食事バランスガイドを活用してバランスのよい食事をとることの結果期待やセルフエフィカシーが向上した。しかし、食事バランスガイドの活用スキルおよび食行動には影響がみられなかった。 【結論】これらの結果から、本年度実施した生活習慣づくりプログラムは児童の身体活動に対する意識や行動および運動機能に望ましい影響をもたらし、食知識、食態度、食スキル、食行動にも望ましい影響をもたらすものと思われる。
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Research Products
(5 results)