2008 Fiscal Year Annual Research Report
トランスセオレティカル・モデルに基づいた保健指導プログラムの有用性の検討
Project/Area Number |
20500615
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 寿一 Nagoya University, 医学部附属病院, 講師 (10285223)
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Keywords | 行動変容 / 保健指導 / トランスセオレティカル・モデル / メタボリックシンドローム / ステージング / URICA |
Research Abstract |
行動変容のステージ評価質問票のURICA (University of Rhode Island Change Assessment Scale)-32は、内在する行動パターンを変えることに対して自分がどのように考え、また行動しているかを尋ねる32の質問項目からなる質問票で、妥当性、再現性について既に検証されている。本研究ではURICA-32の日本語版を作成した。この作業は、日本語と英語の両方に堪能な協力者(連携研究者所属大学英文科の日本人教員およびアメリカ人非常勤講師)の協力を得て行った。原文を日本語に翻訳し、翻訳したものを再び英語に逆翻訳し原文との照合を行い、原文との十分な一致性が得られるまでこの作業を繰り返した。次年度に、健診受診者を対象にして本質問票を用いたステージングと面談によるステージングとの一致性を評価し、本質問票の妥当性の検証を行う予定である。 また、変容プロセスを援助することを目的としたステージごとの介入プログラムを構築するにあたり、従来の保健指導における問題点を抽出するために、保健指導現場で働いている保健師、栄養士、健康運動指導士ら8名を対象に、保健指導が困難な対象者および状況をテーマとするフォーカス・グループ・ディスカッション(FGD)を行った。FGDはビデオ撮影を行い逐語録のテープ起こしを行った。ディスカッションの内容は質的研究方法で現在分析中である。 さらに、FGDの中で浮かび上がった自らの保健指導能力に対する不安と能力を高める機会の不足という問題に対する解決策として、健診受診者のニーズに応じた保健指導を行うために必要な能力の習得を目標とした研修カリキュラム(1回90分×全8回のレクチャーおよび実習)を立案した。
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