2010 Fiscal Year Annual Research Report
2型糖尿病のコントロールと心理的、社会的要因との関連
Project/Area Number |
20500630
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
弘世 貴久 順天堂大学, 医学部, 准教授 (40384119)
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Keywords | 2型糖尿病 / 患者心理 / QOL / Well-being |
Research Abstract |
(目的)2型糖尿病の治療法として、食事、運動療法が中心的な役割を担っており、患者による適切な自己管理行動(セルフケア行動)が求められている。この点に関して我々は、教育入院の6ヶ月後に25%の患者で血糖値改善が認められず、同時に行ったアンケート調査の結果、糖尿病関連QOL(DQOL)や心理的健康度の指標であるウェルビーイング(WB)が低いと教育入院の効果が出にくいことが明らかとなった。本研究ではDQOLやWBに関連する因子を明らかにすることを目的として調査を行った。 (対象及び方法) 対象は当院で糖尿病教育入院を行った患者114名とした。DQOL、WBが良好な患者から不良な患者までをそれぞれ4分割し、患者背景を比較した。 (結果) DQOLの結果で4群に分類した場合、DQOLが高い群ほどWBは高値、WBの結果で4群に分類した場合、WBが高い群ほどBMIが低く(P<0.05)、DQOLが高かった(P<0.0001)。 (考察) DQOL、WB、BMIは相互に作用し合いセルフケア行動がさらに上手くいかなくなるという悪循環が形成される可能性も考えられる。介入を行う場合、これらの要素の相互作用に注意する必要性が示唆されたが、因果関係を含め、今後さらなる検討が必要である。
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Research Products
(2 results)