2010 Fiscal Year Annual Research Report
乳がんや子宮がんなどの女性がん患者が放射線治療時に着用する衣服の開発
Project/Area Number |
20500669
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
井上 真理 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20294184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 良平 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (30346267)
河野 誠之 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50515046)
吉田 賢史 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80351906)
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Keywords | 放射線治療衣 / 乳がん / 皮膚マーカー / 衣服材料 / 風合い |
Research Abstract |
がんの治癒率は飛躍的に向上している中で,患者の関心は治療中、治療後の生活面での環境の改善(Quality of life:QOL)に移りつつある。特に女性がん患者にとっては、治療中に恥ずかしさや不快な感情を我慢しなくてはならない切実な問題であることから治療時に着用する衣服の開発が急務である。本年度は以下の4点にわたって研究を展開した。 1.最終的な治療衣服の形状を検討した。皮膚マーカーを確認できることが最も必要な条件であることから正中線と脇線の部分は透けた布地を適用することとした。下着にはならないよう考慮して慎重に形状を決定した。また、敏感になっている皮膚に対して、刺激の少ないガーゼに近い性質のやわらかい布地を適用することとした。(井上) 2.測定、照射による化学反応、皮膚炎の有無の検討のために、治療衣に使用した材料に関して、必要な実験的検討を行った(佐々木、河野、吉田)。 3.放射線治療時に着用する衣服の試作を行った。昨年度の結果を踏まえて、上記のような全ての条件に適応可能な材料を選定し、衣服を試作した。(井上) 4.実際の商品化を目指すために、企業の協力を得て、S,M,Lサイズの型紙を作成していただき、試着のための治療衣を作成していただいた。(井上) 2.他職種チームによる治療衣の検討:昨年度より結成した乳がんの専門医、看護士、放射線技師を含む多職種チームによるディスカッションを重ね、実際の患者のニーズを汲み上げることを可能にし、試作した治療衣に対して意見を出し合いながら、実質に即した治療衣について検討を行った。その結果により作成した治療衣を患者に試着してもらい、使用感に関する調査を行った。(全員)。
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Research Products
(21 results)