2008 Fiscal Year Annual Research Report
高蛋白質・高食物繊維そば粉の糖尿病予防効果に関する研究
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20500697
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Research Institution | Iida Women's Junior College |
Principal Investigator |
友竹 浩之 Iida Women's Junior College, 家政学科, 准教授 (90300136)
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Keywords | そば粉 / 多段式ロール製粉 / 高蛋白質 / 高食物繊維 / 糖質分解酵素阻害作用 |
Research Abstract |
1 高蛋白質・高食物繊維そば粉の新規な調整法の確立 (1) 品種別そば粉(普通種、ダッタン種、サンルチン、タカネルビー、グレートルビー)の蛋白質組成をSDS-PAGEにより調べた結果、ダッタン種のみパターンが異なっていた。 (2) 多段式ロール製粉により、そば粉を18種類に分画し、蛋白質含量を調べた結果、外皮に近い粉ほどその含量が高くなった。特に、24kDa付近のグロブリン蛋白質の増加がSDS-PAGE分析の結果確認された。 (3) そばの甘皮および殻の製粉に成功した。そば殻粉はポリフェノールを多く含んでいた。 2 各種そば粉の糖質分解酵素阻害作用 (1) そば粉の品種別(普通種、ダッタン種、サンルチン、タカネルビー、グレートルビー、信州大そば、信濃1号)に糖質分解酵素およびアミラーゼ阻害作用を測定した結果、作用は弱く品種間の差はほとんどみられなかった。 (2) そば粉の製粉段階別に、二糖類分解酵素阻害作用を測定した結果、そばの外皮に近い粉、甘皮粉、ソバ殻粉の抽出液に強い酵素阻害作用が見られた。 (3) 同様に、アミラーゼ阻害作用を測定した結果、そば殻粉の抽出液のみに強い酵素阻害作用が見られた。この効果は品種の異なるそば殻粉でも確認された。 (4) そば殻粉の抽出液は容量依存的に二糖類分解酵素およびアミラーゼの活性を阻害した。 以上の結果より、そばの外皮に近い粉は、グロブリンを中心とした蛋白質を多く含んでおり、レジスタントプロテインとしての作用が期待される。一方、そば殻から調製した粉は、糖質分解酵素阻害作用を有しており、血糖の上昇抑制作用をもつ可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)