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2008 Fiscal Year Annual Research Report

新規酵素群を用いたカラギーナン組成分析と内因性GAG攪乱因子としてのリスク評価

Research Project

Project/Area Number 20500701
Research InstitutionJapan Agency for Marine-Earth Science and Technology

Principal Investigator

大田 ゆかり  Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, 極限環境生物圏研究センター, 研究員 (40399572)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 秦田 勇二  独立行政法人海洋研究開発機構, 極限環境生物圏研究センター, グループリーダー (20399562)
Keywords深海微生物 / 酵素 / カラギーナン / オリゴ糖 / 食品分析 / 食品安全性 / グリコサミノグリカン
Research Abstract

カラギーナンはゼラチン様の食感を与える海藻由来のゲル化剤であり、様々な硫酸化パターンを持つ硫酸化ガラクトースの複合体からなる硫酸化多糖の総称である。一般に、硫酸化多糖は物細胞の細胞外多糖との類似性を持つことから顕著な生理活性作用を示すことが知られている。
本研究の目的は、高分子のまま、あるいは化学的手法によっては正確な構造の解析が困難なヘテロな構造を有する「カラギーナン」の構造を、生理活性の最小単位であるオリゴ糖の単位で、迅速かつ正確に決定する手法を確立し、さらに偽グリコサミノグリカン(GAG)様の作用を測定し生理活性とカラギーナンオリゴ糖構造の相関関係に関する知見を得ることである。本年度においては、まず3種(κ、ι、λ-タイプ)のカラギーナンに固有な繰返し糖の構造とその配列を正確に認識できる3種の構造特異的分解酵素の生産方法の検討を行った。次に、これらの酵素を用いて構成糖構造を壊すことなく、3種のカラギーナンポリマーの特異的低分子化を行った。続いて本酵素反応によって得られたオリゴ糖を単離・精製する手法を確立した。さらに各オリゴ糖の3次元HPLC分析を行うための分離条件の検討を行った。その結果、各分離モードにおいて、すべてのオリゴ糖の一斉分析が可能であり、各オリゴ糖が固有の溶出時間を示す条件を見出すことができた。試しとして本手法を用いて、あるカラギーナン含有食品素材中に含まれる未知カラギーナンポリマーの低分子化を行い、主要カラギーナン組成の同定を試みたところ、本食品素材は主としてκタイプのカラギーナンを含んでおり、λタイプはほとんど含まれないと判断できている。また、ι-カラギナーゼに認識されるι-カラギーナンタイプの糖(典型的なιタイプの構造では無い)も少量有していることが示唆される結果を得ることができている。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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