2010 Fiscal Year Annual Research Report
コラーゲンペプチド摂取による機能性メカニズム解明システムの開発
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20500712
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
佐藤 健司 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00202094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重村 泰毅 大阪夕陽丘学園短期大学, 食物学科, 助手 (20373178)
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Keywords | コラーゲン / ペプチド / 線維芽細胞 / トランスポーター / Pro-Hyp / 細胞間マトリッス / PEPT1 / PTH1 |
Research Abstract |
20-21年度の研究で従来見いだされていたPro-Hypの他にHyp-Gly等の食事由来コラーゲンペプチドがヒト抹消血中に存在する事を見いだした。またHyp-Glyは初代培養マウス皮膚線維芽細胞のコラーゲン上での増殖を促進する事も見いだした。22年度は、これらのコラーゲンペプチドの増殖促進効果が初代培養線維芽細胞の方が経代した細胞より顕著である事の理由の解明を試みた。 まず、マウスの皮膚から遊走してきた初代培養線維芽細胞をプラスチックプレート上で経代した線維芽細胞のペプチドトランスポーターの発現をcDNAを調製後、real time PCR法によって評価した。その結果、アミノ酸の取り込みも行う、PHT1はいずれの細胞でも発現に大差はなかったが、ジ、トリペプチドの特異的なトランスポーターであるPEPT1、PEPT2は初代培養系でのみ有意な発見が認められ、経代によって急激に発見が減少する事を認めた。このペプチドトランスポーターの発現の差がコラーゲンペプチドへの応答の差に関係する事が示唆された。次いで、初代培養線維芽細胞が培養条件下でPro-Hypの取り込みを検討した。培地にPro-Hypを加えると、プラスチック上での培養細胞の抽出液には有意な量のPro-Hypが検出され、細胞中にPro-Hypが取り込まれる事が明らかとなった。その抽出液を塩酸加水分解すると、Hyp, Pro以外の未同定のアミノ酸が遊離してきた。この結果はPro-Hypがペプチドのまま、さらに代謝を受けている可能性を示唆する。この代謝が線維芽細胞への作用に関係する可能性があるため、現在新たに細胞中で生じたペプチドの同定を行っている。さらに、コラーゲンゲル上の線維芽細胞へのコラーゲンペプチドの取り込みについても現在検討している
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[Journal Article] Identification of a Novel Food-Derived Collagen Peptide, Hydroxyprolyl-Glycine, in Human Peripberal Blood by Pre-column Derivatization with Phenyl Isothiocyanate2011
Author(s)
Shigemura, Y.Akaba, S., Kawashima, E., Park, E.Y., Nakamura, Y., Sato, K.
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Journal Title
Food Chemistry
Volume: (印刷中)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Hydroxyproline-Containing Dipeptides and Tripeptides Quantified at High Concentration in Human Blood after Oral Administration of Gelatin Hydrolysate2010
Author(s)
Ichikawa, S., Morifuji, M., Ohara, H., Matsumoto, H., Takeuchi, Y., Sato, K.
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Journal Title
Int.J.Food Sci.Nutri.
Volume: 61
Pages: 52-60
Peer Reviewed
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