2008 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病モデル動物における,香辛料成分の発症後病態進行抑制効果に関する研究
Project/Area Number |
20500714
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
加太 英明 Kagawa Prefectural College of Health Sciences, 教養部, 教授 (00321266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山主 智子 香川県立保健医療大学, 教養部, 准教授 (40382395)
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Keywords | Parkinson病 / 6-hydroxydopamine / L-dopa / zingerone / eugenol / dopamine / 香辛料 |
Research Abstract |
内因性のParkinson病原因物質であると考えられている6-hydroxydopamine(6-OHDA)を脳室内に投与し, Parkinson病(PD)モデルマウスを作成した後,病状改善薬であるL-dopaとともに,活性酸素消去能や様々な生理活性が報告されている丁子の成分eugenolもしくは生姜の成分zingeroneを経口投与し,病態の進行に対する効果を,マウスの行動と黒質・線条体中のdopamine(DA)濃度を指標として検討した. その結果,6-OHDA投与3週目より,対照群,eugenol投与群,zingeron投与群ともに,数例のマウスにおいて,L-dopa投与直後に後肢を突っ張るような異常行動がみられるようになった.線状体内DA濃度は,6-OHDA投与4週目において,6-OHDA非投与群に比べ有意に低下していたが,eugenol, zingerone投与によりさらにその低下が増強され,特にzingerone投与群では,有意な低下となった.すなわち,eugenolもしくはzingeroneを経口投与しても,L-dopaによる行動異常の抑制効果はなく,また線状体DA低下をを促進することが明らかとなった. 我々は,先にマウスを使用した実験においてeugenolやzingeroneにPD発症抑制効果のあることを報告しているが,今回の結果は,発症後にこれら香辛料成分を過剰摂取すると,むしろPDの進行を加速する可能性を示唆する.この結果の違いに対して,今後その機序の検討が必要である.
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