2009 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病モデル動物における,香辛料成分の発症後病態進行抑制効果に関する研究
Project/Area Number |
20500714
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
加太 英明 Kagawa Prefectural College of Health Sciences, 教養部, 教授 (00321266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山主 智子 香川県立保健医療大学, 教養部, 准教授 (40382395)
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Keywords | Parkinson病 / 6-hydroxydopamine / L-dopa / zingerone / eugenol / dopamine / 香辛料 |
Research Abstract |
本研究は,食品の一つである香辛料の持つ機能性を科学的に検証し,酸化的障害により引き起こされる疾病に対する香辛料摂取の影響を探ることを目的とする. 6-Hydroxydopamine (6-OHDA)は,内因性のParkinson病原因物質であると考えられており,これを脳室内に投与したマウスは,すぐれたParkinson病モデル動物と考えられている,我々はすでに,活性酸素消去能や様々な生理活性が報告されている丁子の成分eugenolもしくは生姜の成分zingeroneをあらかじめ1週間投与したマウスに6-OHDAを投与すると,脳線条体内dopamine低下が抑制されることを報告している.しかしながら,平成20年度の研究において,6-OHDAを投与した後にこれら香辛料成分を投与すると,dopamineの低下が増強されることを観察した.すなわちeugenolやzingeroneはParkinson病に対して予防効果はあるものの,発症後に摂取すると病態を悪化させる可能性のあることが示唆された.さらに平成21年度には,生体内活性酸素種消去物質であるglutathioneおよびL-ascorbic acidを測定した結果,いずれもeugenolやzingerone投与により,酸化型の増加が認められた.すなわち酸化的ストレスの増加が示唆された.これ等の結果は,Parkinson病発症後にeugenolやzingeroneを摂取すると,活性酸素種の生成が増加し酸化的障害が亢進されることが示唆された.
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Research Products
(3 results)