2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500742
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
関根 勉 Tohoku University, 高等教育開発推進センター, 教授 (20154651)
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Keywords | ラドン / 天然放射能 / ラドン娘核種 / 教育プログラム / 放射能の絶対測定 / 融合型実験 |
Research Abstract |
本年度は、密閉室内ラドン濃度の精密測定、および集塵機によるラドン娘核種の捕集効率の測定などを検討できるように準備し、その性能を確かめた。ラドン濃度の精密測定では、Genitron社製アルファガード(ラドン濃度測定器)を購入し、通常の実験室内での濃度測定を約3週間ほど行った後、密閉室内における連続測定にはいった。機器のデータ通信機能に異常が見つかったためその補修に2ヶ月間を要したが、その後は順調に稼働している。また、半導体検出器による核種同定を同時に行うための測定システムをセットアップした。これらにより、ラドン濃度を確認しながら、密閉室内で集塵を行うことが可能となり、ラドン濃度を基にその集塵効率を求めることができるようになった。 集塵機の性能およびフィルターの種類によって、ラドン娘核種がどの程度フィルターに付着するかについて検討を開始した。集塵に関わる空気流速を40L/minとして定め、サンプリング時間を変え、半導体検出器によりその時間変化を追うことにより、集塵量および集塵効率を求めた。その結果、Pb-214およびBi-214のフィルター上の放射能量はサンプリング時間とともに増加するが、1時間以上ではその量が飽和した。またPb-214とBi-214の量は1時間以上のサンプリング時間では異なり、Bi-214のほうがやや多くなった。またガラス繊維ろ紙とHEPAフィルターを比較するとややガラス繊維ろ紙の方が放射能量はより強かった。また捕集効率はおおよそ20%〜30%であることがわかった。今後、大流量集塵機を用いた際のデータ取得を行い、より適切な集塵条件を求め、教育プログラムに反映させる。
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Research Products
(4 results)