2009 Fiscal Year Annual Research Report
就学前の幼児と小学校低学年の児童を対象とした連携図形教育プログラムの開発
Project/Area Number |
20500747
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松尾 七重 Chiba University, 教育学部, 准教授 (70292654)
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Keywords | 図形指導プログラム / 就学前の幼児 / 小学校低学年の児童 / 教師用質問紙調査 / 図形認知の発達 / 幼児教育 / 図形教育 / 数学教育 |
Research Abstract |
本研究は就学前から小学校第2学年の子どもを対象とした図形指導プログラムを開発することを目指している。本年度の主要な成果は以下の2点である。 第一に,千葉県内の小学校教師に対して,小学校第1学年から第3学年までの図形の内容,その取り扱い等に関する質問紙調査を実施し,その結果を考察することにより,小学校低学年の図形指導に関する問題点を明らかにした。結果として,小学校教師が考えている問題点は作図等の道具を使った作業に関する子どもの困難性や図形についての見た目による子どもの判断であり,図形の分類や図形さがし等の学習内容については問題点を見出していないことが分かった。一方で,小学校入学前の子どもたちの経験に関して理解している教師は少なく,就学前教育と小学校教育との連携の必要性が強く示唆された。 第二に,就学前から小学校低学年の子どもを対象とした図形指導プログラムに含める必要のある平面図形に関する活動を提案した。まず3~7歳の視覚的認知の開発のためのアガム・プログラムにおける調査内容を踏まえ,調査問題を作成し,それを用いて,幼稚園年長児と小学校第1学年児童に平面図形の認知に関する実態調査を実施した。次に,その結果を比較分析することを通じて,幼稚園年長児から小学校第1学年児童の図形認知の発達を明らかにし,発達が十分でない内容を特定し,その向上を目指した活動を提案した。その結果,図形指導プログラムの活動内容として,以下の3点を含めることが必要であるとわかった。移動可能な操作具を用いて,ものの形や図形を構成・分解する活動,図形を大まかに,また,細部まで瞬時に捉える活動及び図形のはめ込み・取り外しの活動である。
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Research Products
(3 results)