2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500785
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
松本 俊之 Aoyama Gakuin University, 理工学部, 准教授 (20365026)
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Keywords | 環境教育 / 教育工学 |
Research Abstract |
多くの環境問題に直面している人類にとって、個人の環境に対する意識を向上させるための環境教育を充実させることが必要である。そこで本課題では、経営工学や教育工学の観点から総合的に整理して、楽しみながら実施できるゲーム形式の環境教育システムを開発することを目的としている。 本年度は、昨年度に開発した環境教育システムを実施して、さらにそれらの内容を下記の2つの論文にまとめて教育システム情報学会に投稿して査読付き論文として受理および掲載された。 1、「環境教育のためのゴミ分別ゲームの開発と実施」の要旨 全国の自治体に対応できるコンピュータによるゴミ分別ゲームを開発した。このゲームは落ちもの形式を採用して操作が簡単であり、パラメータ設定画面でゴミの種類や分別数をユーザーが簡単に設定できる。さらに、教育効果を向上させるための授業資料や補助資料を作成した。これらを教育現場の小学生114名に実施した結果、20個のゴミ分別テストの平均正答数がゲーム前後で16.7個から19.2個へと向上し、アンケートでは80%の小学生がゴミ分別を楽しく覚えられたと回答し、その有効性を検証した。 2、「環境と経済の関係を教育するためのボードゲーム"エコポリー"の開発」の要旨 京都議定書とボードゲーム"モノポリー"をベースとして、先進国と新興国の関係から環境問題とそれに関する経済活動との関係を学び、61枚のイベントカードから環境問題に関する知識を習得できる、ボードゲーム"エコポリー"を開発した。開発したゲームを実際に高校生25名に実施した結果、環境問題に関する10問のクイズの正答数が平均で4.1問から7.2問に向上し、アンケートで全員が環境と経済の関係が理解できたと回答し、その教育効果を検証した。
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