Research Abstract |
本研究は,高等学校の理科総合Aの授業で活用できる実験教材の研究開発である。なかでも,まだ教材が十分豊富でないエネルギー・環境教育の分野の教材開発研究である。 本研究には,大きく2つの要素がある。ひとつは,実験機本体といったハードの開発,もうひとつは,そのハードを授業でいかに使うかといったソフトの開発である。 本年度は,ハードの開発に力を入れた。 その結果,地球温暖化デモンストレーション実験機とサボニウス型風車週力発電機が完成した。 地球温暖化デモンストレーション実験機には,小型カメラを搭載し,無線で情報を飛ばし,テレビに大きく表示できるようにした。このことにより,いままでは実験機を扱う人にしか温度を読みとることができなかったが,授業等で使う場合,全員が温度の変化を実際に目で見ることができるようになった。授業実践しやすくなったといえる。 サボニウス型風車風力発電機は,大型のものを組み立てた。このことにより,家電製品を稼働させることができるようになった。電力が必要な家電製品を動かすことで,より生活に密着でき,授業で使いやすくなった。 自転車発電機と手回し発電機も完成はしているが,大型のテレビをつけたり(自転車発電),小型テレビをつける(手回し発電)ところまでには至っていない。 しかし,手回し発電機は,高等学校理科総合Aの授業においても,また,子ども向けの科学実験教室においても実践し,高い教育効果が認められることを確認した。 色素増感太陽電池は,搭載して模型自動車を動かす教材にまでは開発できていないので,次年度の研究課題としたい。
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