2010 Fiscal Year Annual Research Report
本格的天体観測画像を利用した自然認識力強化のための体験型科学教育プログラムの開発
Project/Area Number |
20500797
|
Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
洞口 俊博 独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, 研究主幹 (00238768)
|
Keywords | 科学教育 / 地学 / 天文 / 宇宙物理 / 光学赤外線天文学 |
Research Abstract |
我々が共有している自然界の理解は、自然科学の研究者が積み重ねてきた観測や実験によって得られてきた人類の資産である。本科研費では、自然科学者が取得してきたそのような自然の理解の道筋を学習者がトレースし、追体験しながら自然の科学的認識方法を自らのものとできるような教育プログラムの開発を目指す。天文学は、シンプルな法則性を持つ素材が多数得られ、科学的な自然の認識の理解を進めるのに最適な領域の一つである。我々は世界最先端の本格的な研究観測画像を用いることによって、わかりやすく臨場感のある教育プログラムを開発する。 3年目の今年は、星・銀河・宇宙プログラム2本(変光星と銀河の距離、膨張する宇宙)の開発およびこれまでに開発したプログラムの評価作業を行った。また、プログラムで使用する画像解析ソフトウェアの開発もあわせて行った。開発は、連携研究者や学校教員を含む研究協力者とともに、電子メール等を活用しつつ、適宜会合を開いて進めた。これまでに開発したプログラムについて、研究協力者の学校で実践授業を行い、1月には、学校の教員や博物館・科学館、公開天文台職員等を対象としたワークショップを、国立天文台三鷹キャンパスを会場に開催した。ワークショップで寄せられたたくさんの建設的意見は、今後の開発や改良に向けての有用な指針となり、また参加者にとっては、プログラムを主体的に活用、実践する力を身につける場とすることができた。ワークショップについては集録を作成し、広く配布を行った。
|