2008 Fiscal Year Annual Research Report
脳とこころの科学教育:創造的思考力を育む認知体験型学習ツールの開発研究
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20500800
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
池田 まさみ Ochanomizu University, 人間発達教育研究センター, 特任准教授 (00334566)
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Keywords | 脳とこころ / 創造的思考力 / 科学教育 / 体験的理解と知識の融合 / 認知体験型学習 |
Research Abstract |
本研究では、心理学で扱う認知的事象(例えば、記憶、推論、思考、注意などの認知機能による人間の行動事象)を科学教材に取り入れ、子どもの“科学的思考力の解発"と“創造的思考力の育成"に向けて、“認知体験型学習ツール"(以下「学習ツール」と呼ぶ)の開発を行う。具体的には、小学校高学年(4年生以上)から中学生を対象として、それぞれの学年に応じて、記憶や推論など、テーマごとに学習ツールを作成する。最終的に、学習ツールを用いた教育プログラム“脳とこころの科学教育"を考案し、その効果を授業実践において検証することがねらいである。主要課題は、学習ツールの開発(教授法開発)、授業実践、授業評価の3点になる。 初年度(20年度)は、学習ツールの開発を中心に、(1)認知事象を効果的に視覚提示・体験するための授業用「プレゼンテーション」の製作、(2)パソコン操作を通して認知事象を学ぶ「認知体験型学習ツール」の開発、(3)プレゼンテーションおよび認知体験型学習ツールを用いた模擬授業・模擬演習の実施、(4)次年度以降の授業実施プログラム(学年に応じた教材テーマ、学習形式・目標など)の検討、に取り組んだ。 次年度は、プレゼンテーションおよび「認知体験型学習ツール」を導入した「脳とこころの科学」教育の授業プログラムを定期的に実施する(実施先は、アウトリーチ活動との連携などによる特定の小・中学校を含む)。実践研究を通して、調査データを基に、本授業プログラムの本教育プログラムの効果を検証し、特に発達過程に沿った「脳とこころの科学」教育の実施プログラムの完成を目指す。
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