2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500809
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 直人 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (20201676)
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Keywords | 触覚 / コミュニケーション / 教育システム / 障害者教育 / インタフェース |
Research Abstract |
本研究では、物体に触れるという行為を通して、人と人あるいは人と機械が情報を伝える・操作することを「触覚コミュニケーション」とよび、遠隔教育・e-learningを対象とした触覚コミュニケーションの実現や健常者の視覚と障害者の触覚とのコミュニケーションメディアの変換を実現を目的としている。今年度は,以下の2つの研究を主に行った。それぞれの成果は次のとおりである。 1.触覚オーサリングシステムと再生システムの開発と教育への応用 これまで対象となる物体を剛体で行ってきたが,それらに加え流体の粘性や弾性についての触覚を実現できるようにライブラリーを開発した。また,物理シミュレーションとの統合も可能となり,「触れる」という感覚の表現を大幅に改善した。以上のライブラリーの開発により電子教科書においてさまざまな触れる内容の作成が可能となり,いくつかのサンプルページの作成を試みた。 2.視覚障害者用インタフェースの構築 まず,触図ディスプレイに図を表示する場合の拡大縮小などの表示における問題点を検討し,画像処理の方法の改善を行った。次に,健常者と障害者による図を用いたコミュニケーション実験を行い,システムの機能の再検討を行い改善した。以上の改善と,前年度までの触図ディスプレイ上での注視点(触図点)の伝達とを組み合わせ触覚コミュニケーションシステムの構築を行った。 さらに,これまでの触覚の認知的研究も加え,本研究における触覚コミュニケーションに関する知見とシステム構築の成果をまとめた。
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