2010 Fiscal Year Annual Research Report
国際化をふまえた情報倫理教育プログラムの研究開発と評価
Project/Area Number |
20500823
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
布施 泉 北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70271806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 成玄 北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70169134)
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Keywords | 情報倫理 / 国際化 / ビデオ / マンガ / 留学生 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高等教育における国際化時代の情報倫理教育プログラムを開発すること、その教育効果を従来のものと比較分析・評価すること、ならびに効果的な教材開発の要件を分析することにある。平成22年度は、平成20年度に作成したマンガ教材とビデオ教材を併用活用した情報倫理教育を本学学生2600人対象に行うとともに、教材の多言語化を図り、多様な教材が留学生に対してどのような効果が見込まれるか調べるために中国留学生40人弱にインタビュー調査した。情報倫理ビデオ教材とマンガ教材を多言語化する際には、17種類の教材タイプを用意した。ビデオ教材に関しては、中国語への吹き替え、字幕(中国語、日本語)等の組み合わせ、漫画教材に関しては、セリフを中国語、日本語振り仮名つきのものにするとともに、セリフに中国語の音声付加したものを組み合わせる教材を試作した。これらの教材タイプを留学生に提示し、各教材の学習内容の必要性を把握するとともに、多言語教材として望ましい形式等を調査した。情報倫理教材の内容の必要性は総じて高い。教材形式としては、日本語がメイン(日本語のビデオ映像、日本語のセリフを持つマンガ等)で、更に不明な用語を調査可能にするための補助として、中国語字幕、日本語字幕(ビデオ)、振り仮名付き(マンガ)を用いることのできる教材が高く評価された。これは、日本に生活する留学生にとって、日本語の学習も兼ねた教材が望まれるということである。これらの知見を生かし、試作教材の中で特に評価が高かった教材タイプである、マンガの各セリフに多言語型の音声を付加する教材を、日本人学生に用意した9つすべてのクリップに関して開発するとともに、日本語振り仮名つきの教材も同時に開発した。これらは今後、留学生に対する効果的な情報倫理教育に強く寄与する成果であると考える。
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Research Products
(11 results)