2008 Fiscal Year Annual Research Report
教授活動ゲームを用いた教師の授業力評価システムの開発
Project/Area Number |
20500831
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 稔樹 Tokyo Institute of Technology, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (60173845)
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Keywords | 教師教育 / システム開発 / インストラクショナルデザイン / 教育評価 / 教授活動ゲーム / 教材開発 / 指導案記述項目 / ゲーミング・シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では、ゲーミング・シミュレーションの手法を活用して、教員の授業設計・実施・評価・改善力(総称して「授業力」と呼ぶ)の評価方法を開発する。具体的には、本研究代表者が開発してきた教授活動ゲームに教師の意思決定モデルを導入し、指導案に基づく模擬授業を展開しながら、指導案を実施レベルに具体化する際の意思決定や、与えられた指導案を自分の考え方に基づき修正する際の意思決定、想定外の事態が起きた時の対応行動の意思決定などのデータを収集し、そこから個々の教員の意思決定の特徴や授業観の特徴をパラメタとして抽出する方法を検討する。また、特徴抽出が妥当に行われるかどうかを教職経験との関連などに焦点を当てて検証する。 今年度は,まず、本研究を進める前提として、指導案の記述項目(カテゴリーシステム)を適切に体系化することが必要であると考え、そこに焦点化した研究を行った。その際、授業力にどこまで教科の独自性を想定するのが適切かという点、どのような記述項目があれば授業の特徴を模擬授業として表現したり、教師の授業力を評価したりできるかという点を考察しながら、記述項目の検討を行った。 具体的には、数学、理科、地理歴史、情報の4教科で指導案記述項目の検討を行った。その結果、目標行動、授業展開スクリプト、授業状況、教授意図、教授行動などのカテゴリーシステムに関しては、教科固有の「見方・考え方」以外は教科によらない共通カテゴリーが設定でき、各カテゴリー内の具体的項目も比較的共通化できることがわかった。そして、教科固有の特徴としては、先に述べた「見方・考え方」と、教材情報に関連する伝達内容の属性カテゴリーを用意することで、十分な対応が可能であるという中間結果に至った。 そして、この基本的な枠組みにそって、指導案の特徴や、それと対比する形での模擬授業実施者の特徴を抽出する模擬授業用ゲーム盤を作成した。
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Research Products
(4 results)