2010 Fiscal Year Annual Research Report
e-learning環境における学習者対応コンテンツの自動生成
Project/Area Number |
20500842
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石川 浩一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 研究員 (00468547)
|
Keywords | 教育工学 / e-learning / マルチメディアコンテンツ / ネットワーク / ストリーミング / 機械学習 / 多変量解析 / 複雑系科学 |
Research Abstract |
過去2ヵ年度に引続き、主にe-learningの環境等の維持・拡充と、そこで得られたデータの分析という両面で、研究を進めた。 前者に関して、2009年度より、他大学の客員研究員も兼務している。兼務先の業務で、文部科学省学び直しニーズ対応教育推進プログラムの委託事業として、社会人向に提供されるe-learningコースを2年にわたり担当した。その結果、現在までに160名を超えるe-learningの学習者の、学習行動履歴データが得られている。このe-learning環境に関連し、査読有学術誌・国内学会(査読無)論文それぞれ1編(いずれも第3著者)を公表した。 上記環境は、実験的環境ではなく、実際の教育コースであるため、現実的なデータが得られる点で有益な反面、データの分析が難しい面がある。これまでの分析の結果、学習者の特性に合った学習環境実現の観点から有益であると予想される、興味深い傾向が見られ、国際会議論文として結果を公表し、関連研究者との討議を行った。本結果は、多数の人間の集団において特徴的に観測される、複雑系科学的性質にも関連すると予想され、その理論的背景に関して、国内英文誌に論文投稿済である。以上の成果は、過去の視聴履歴の集積から、適切なコンテンツを動的に生成する際に応用できる。 また、学習者群をカテゴライズする効果的な特徴軸の洗い出しも継続し、先年度の、学習態度との関連が報告されている心理学的尺度に加えて、(1)学習意欲との関連が報告されている教育学的尺度(2)教育工学的観点から、新たに作成した尺度について、学習者のデータを収集した。とくに(2)に関しては、学習者の嗜好傾向との相関も分析済で、成果公表の準備中である。
|
Research Products
(6 results)