2008 Fiscal Year Annual Research Report
低ヒマラヤ帯地震空白域における直下型地震を考慮した斜面災害危険度予測地図の開発
Project/Area Number |
20500889
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
八木 浩司 Yamagata University, 地域教育文化学部, 教授 (40292403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 浩 国土地理院, 地理地殻活動研究センター, 主任研究官 (60360468)
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Keywords | 低ヒマラヤ帯 / 山地斜面 / 地震空白域 / 地震性斜面災害 / 山地直下型地震 / 地形・地質特性 |
Research Abstract |
20年度実施した本研究は以下の2つの項目である 1) 西部ネパールおよびパキスタン北部のヒマラヤ山地斜面における地すべり・崩壊発生場の地質・地形条件の特定 地すべりについて西ネパール低ヒマラヤ帯において, 主境界衝上断層(MBT)を含む地域を対象に, ネパール地理調査所における空中写真判読により地すべり地形を抽出した. 抽出された一定規模以上の地すべり地形について、発生域の斜面勾配、幅、見通し角を計測し, さらに岩相・地質構造ごとにそれら項目と地すべり発生頻度との関係を検討し、地すべりの発生が頻発する岩相・地質構造および斜面勾配すなわち限界傾斜を明らかにした. さらに, 衛星画像の判読と数値地形モデル(Digital Elevation Model : DEM)を用いた地すべり・崩壊場の解析を行う前段階として, 立体視が可能で購入手続が容易な衛星画像の検索と、衛星画像を利用したオルソ画像と地形図の重ね合わせ図の作成, 異なる2つの衛星画像による斜面の判読性比較, 90m解像度のShuttle Radar Topography Mission(SRTM-3)DEMを用いたIwahashi and Pike(2007)の手法による地形条件(傾斜、表層テクスチャ、凸度)の計算と自動地形分類図の作成を行った. それらの成果は, 21年度日本写真測量学会, 日本地すべり学会学術大会に於いて発表予定である. 2) 山地直下型地震時に発生した山地斜面崩壊・地すべりの一般的特性を理解するため, 2008年岩手・宮城内陸地震によって発生した斜面災害について, その分布や発生場の地形・地質特性を明らかにした. それらの成果は, 20年10月の日本地理学会および11月に開催されたアジア太平洋地域の地すべり災害管理に関する国際会議に於いて発表した.
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Research Products
(4 results)