2008 Fiscal Year Annual Research Report
血液浄化によりアルツハイマー病脳アミロイドを除去する治療システム基本構成の創成
Project/Area Number |
20509008
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Purposes
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
北口 暢哉 Fujita Health University, 医療科学部, 教授 (70508077)
|
Keywords | アルツハイマー病 / 血液浄化 / アミロイドβ蛋白 / 吸着 / 透析 |
Research Abstract |
1. 血中Aβ(Aβ1- 40、Aβ1-42、Aβオリゴマ)の測定系の構築 1) 検体取得、前処理法、保存方法の検討 ・健常人ボランティア血液を用いて、学外病院での採血を想定した工程で、血液採取から血漿分離、-80℃フリーザーでの凍結保存、解凍後の測定までのプロトコールを確立した。 2) 測定系の構築 : ELISAおよびウェスタンブロット (1) ELISA : 血漿中のAβ1-40、Aβ1-42を再現性よく測定できる系を構築した。 (2) ウェスタンブロット : 測定系の要素技術、装置を整え、一次抗体の選定、濃度の検討を開始した。 2. 透析を中心とする血液浄化治療におけるAβ除去量の解析 1) 血中Aβ濃度以外の測定項目の選択 藤田保健衛生大学医学部神経内科、腎内科の医師と協議して以下の項目を測定することに決定した。 ・認知能力 : MMSE(医師の指導を受けた研究代表者らが測定) ・脳の画像診断 : X線CT撮影とする。透析患者は原則全員撮影。 ・腎機能 : クレアチニンを主項目とし、BUN、AIbなどの情報も収集する。透析導入前、導入後の両群でのデータを取得する。 2) 対象となる患者の選択 ・アルツハイマー病のリスクが高い糖尿病を除外とした。 ・年齢は65歳-75歳を基本とするが、対象患者が少なければ年齢幅を広げることで決定 3) 研究協力組織での倫理委員会承認取得 ・藤田保健衛生大学病院の倫理委員会の承認を取得した。 ・名古屋市内かわな病院での倫理委員会の承認を取得した。 4) 患者検体の採取開始 : インフォームドコンセントを取得後、患者データの収集を開始。 (1) 藤田保健衛生大学病院では3例の透析患者検体を取得、MMSE, CTの測定を終了。うち1例はβ2MG吸着除去療法と透析との併用であった。この症例を含む2例については、血中Aβ1-40の濃度を測定し、in vitroで選定したAβ吸着材がヒトの体外循環でもAβを除去することを確認した。 (2) かわな病院で17名の透析患者のMMSE測定、CT測定、および血液検体取得を行った。Aβ1-40、Aβ1-42濃度については、順次測定中。
|
Remarks |
基盤C
|
Research Products
(1 results)