2010 Fiscal Year Annual Research Report
放射線の変異誘導を調節するヒトの生理機構におけるシャペロンとマイクロRNAの役割
Project/Area Number |
20510048
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 信夫 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90111426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 和子 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (80302545)
菅谷 茂 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (90334177)
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Keywords | ヒト細胞 / 放射線 / 変異 / シャペロン / プロテアーゼ / マイクロRNA / 細胞 / DNA修復 |
Research Abstract |
本研究は、ヒトにおける変異誘導調節に関する分子生理メカニズムの解明を目的としている。実施計画に基づき、(1)変異誘導調節分子類(HSP27・アネキシンII・プロテアーゼ複合体など)の解析、(2)シャペロン・プロテアーゼなどの変異誘導調節システムを誘導するサイトカイン様因子とマイクロRNA(miRNA)の同定、(3)既知のシャペロン以外で新規の分子も加えての変異誘導調節メカニズムの解明、について研究を実施し、新たな知見を得た。(1);HSP27・アネキシンII複合体は核内で紫外線損傷DNA修復過程に関わること、および、アネキシンIIは紫外線照射後プロテアーゼにより分解されるが、HSP27はその分解からアネキシンIIを保護していることが示唆された。一方、アネキシンIIが細胞外へも放出され、シグナル伝達系を介して紫外線抵抗性に関わることも明らかになった。(2);放射線による変異誘導頻度の異なる培養ヒト細胞間で、3種のmiRNAにおいて、発現量の相異が確認された。それらのmiRNAは、細胞増殖に関与する遺伝子をTarget遺伝子としており、それら遺伝子の発現を抑制させ、細胞増殖に関与することをRT-PCR法、Western blotting法で確認した。また検討したmiRNAは、変異誘導頻度の高い培養ヒト細胞株で優位に発現上昇していたことより、変異の発生にも関わることの示唆も得た。(3);X線誘導DNA合成を発見しているが、その合成に関わるNM23-H1のsiRNA等を用い、PCNAとSUMOが関わることを見出した。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Combinatory cytotoxic effects produced by E1B-55kDa-deleted adenovirusesand chemotherapeutic agents are dependent on the agents in esophageal carcinoma.Detail Only Available.2010
Author(s)
Ma G., Kawamura K., Li Q., Okamoto S.Suzuki N., Kobayashi H., Liang M., Tada Y, Tatsumi K., Hiroshima K, Shimada H, Tagawa M.
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Journal Title
Cancer Gene Therapy
Volume: 17
Pages: 803-813
Peer Reviewed
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[Journal Article] Studies on the amounts of serum hydroperoxide, MMP-3, urinary 8-OHdG, and salivary IgA in rheumatoid arthritis who experienced Shinrin-yoku(forest air bathing and walking).
Author(s)
Sugaya S., Tanaka K., Akagi T., Kasetani T., Qiu-Ji Z., Guo W-Z., Udagawa A., Sugita K., Ohta R., Suzuki N.
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Journal Title
Chiba Medical Journal
Volume: in press
Peer Reviewed
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