2008 Fiscal Year Annual Research Report
RAD18によるDNAポリメラーゼXファミリー制御の分子メカニズム
Project/Area Number |
20510053
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
立石 智 Kumamoto University, 発生医学研究センター, 講師 (00227109)
|
Keywords | Rad18 / polymerase X / 放射線 / NHEJ / Ku |
Research Abstract |
PCNAはホモ三量体のリング状構造を形成し、DNA複製酵素によるDNA鎖伸長を促進するクランプとして機能する。Po1ηのDNA複製活性もPCNAにより促進されると報告されている。DNA損傷に応答して集積したRAD18によりPCNAがモノユビキチン化されることにより、Po1ηとPCNAの相互作用が増強されると仮定すると、それが原動力となり複製の場においてPo1δからPo1ηへ置き変わる可能性がある。未修飾のPCNAとモノユビキチン化されたPCNAを用いてPo1ηとの親和性を比較した結果、未修飾のPCNAに比べてモノユビキチン化されたPCNAは、Po1ηとの親和性が高いことがわかった。これに対して、Po1δではそのようなPCNAに対する相互作用に差がみられなかった。このため、DNA損傷に応答して集積したRAD18によりPCNAがモノユビキチン化されると、Po1ηとPCNAの相互作用が増強され、それが原動力となり複製の場においてPo1δからPo1ηへ置き変わるというモデルを提唱した。Po1Xファミリーに属するPol muまたはPol lamdaとRAD18との相互作用に関しても、相互作用を検出することができている。これは、DNAに2重鎖切断を引き起こす放射線照射等に応答しておこる反応であった。2重鎖切断損傷を修復する反応経路には、Kuタンパクが重要な役割を果たしている。In vitroにおいて、RAD18によるKuタンパクのユビキチン化反応を検出している。この生物学的意義を調べるための実験計画を立てた。
|
Research Products
(5 results)