2008 Fiscal Year Annual Research Report
眼鏡、サングラスを介して背後から眼内に侵入する紫外線の経路とその防御法
Project/Area Number |
20510055
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
小島 正美 Kanazawa Medical University, 看護学部, 准教授 (40183339)
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Keywords | 紫外線 / 眼鏡等レンズ裏面反射 / レンズ反射防止コーティング / 角膜上皮傷害 / 家兎 / 眼球 |
Research Abstract |
1.レンズ裏面反射による眼傷害発症の検討 市販サングラスのレンズ裏面で反射させた紫外線B波を3J/cm^2(秋季晴天時の5時間照射量に相当)をウサギの眼球に1時間で曝露した結果、角膜上皮傷害(いわゆる、雪眼)を発症した。最悪の紫外線被曝状況では、レンズからの反射光でも眼傷害が誘発されることが明らかとなり、レンズ裏面反射抑制の重要性が確認された。 2.紫外線の入射方向によるレンズ裏面反射強度の相違の検討 後方からの紫外線の入射角度と眼鏡、サングラスフレームタイプによる紫外線の眼部被曝量を測定した。眼鏡やサングラスレンズの種類や曲率による多少の差はあるが、レンズ裏面からの反射は最大で24%程度であった。サングラスの種類による紫外線の防御効果は、ラップアラウンドタイプ(レンズ面が顔の側面まで覆うもの)が眼鏡タイプのサングラスよりも紫外線防御効果が優れていたが、後方75度からの紫外線に対しては、何れのタイプのサングラスでもレンズ裏面の紫外線反射により、サングラス非装用の際より紫外線被曝量が高くなった。レンズ裏面反射抑制の重要性が再確認された。 3.紫外線、青色光の波長別のレンズ反射防止効果の測定 プラスチック平板に試作紫外線反射防止コーティングを施したサンプルの分光紫外線反射率を測定したところ、380nm以下の紫外線領域の分光反射率は目標の1-2%を達成することができた。
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Research Products
(2 results)