2010 Fiscal Year Annual Research Report
眼鏡、サングラスを介して背後から眼内に侵入する紫外線の経路とその防御法
Project/Area Number |
20510055
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
小島 正美 金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (40183339)
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Keywords | 紫外線 / 眼鏡等レンズ裏面反射 / 紫外線反射防止コーティング / 角膜上皮傷害 / 家兎 / 眼球 |
Research Abstract |
1. 眼鏡、サングラスのレンズ曲率によるレンズ裏面反射率のシミュレーション解析 眼鏡およびサングラスに使用する異なる曲率のレンズによる紫外線(290-400nm)の反射について、積分球付き分光高度計で検討した結果、曲率半径87mm(主に眼鏡用)と65mm(主にサングラス用)に大差を認めなかった。 2. 試作紫外線反射防止コーティングレンズの紫外線反射量測定 当初の計画では試作レンズを3種類のフレームに挿入した状態でその効果を測定する予定であったが、フレーム自体による紫外線カット効果があるために、レンズ単体とし、キセノン光を光源とし、照度を10万ルクスに設定し、太陽高度の季節変動を考慮して冬至(31.6度)、夏至(78.4度)でのレンズ裏面からの反射紫外線量により紫外線反射防止コーティングの効果実験を行った。その結果、可視光線の反射防止機能を有するマルチコート(市販)では最大で紫外線(200-400nm)を30%反射したのに対して、今回開発したレンズは最大0.5%の低反射機能を有した。 3. 試作紫外線反射防止コーティングレンズの効果判定 当初の計画では動物での効果判定を行う予定であったが、実験動物間の個体差が予想外に大きかったため、眼鏡レンズ枠に挿入したレンズ(反射コートなし、標準コート(市販)、試作紫外線無反射コート)により、屋外の太陽光での紫外線量を人頭モデルで測定を行った。 紫外線反射防止コーティングレンズは標準コート(市販)または無コートに比べて、30%程度の紫外線の反射防止効果が得られた。
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