2008 Fiscal Year Annual Research Report
ニトロソ化アミノ酸のUVA光増感で生じるNOの核酸・蛋白修飾と生体システム攪乱
Project/Area Number |
20510064
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
有元 佐賀惠 Okayama University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (90212654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 幸子 兵庫県立大学, 環境人間学部, 助教 (70225035)
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Keywords | ニトロソプロリン / 近紫外光 / 一酸化窒素 / 光活性化 / 8-オキソデオキシグアノシン / デオキシオキザノシン / デオキシキサントシン / ニトロソチロシン |
Research Abstract |
[研究目的]申請者は作業仮説として、「生体内で生成したN-ニトロソ化アミノ酸が長波長紫外線に対する内在性光増感剤となり、活性中間体経由、もしくはエネルギー移動によりDNAに傷害を与える。また、内在性N-ニトロソ化アミノ酸がNOラジカルやアルキルカチオンラジカルの運搬体として働いて、照射部位で放出する。ひいては急性の皮膚傷害や光発癌にも関与する」と考えた。 [結果]この作業仮説に基づいて、a)N-ニトロソ化アミノ酸などのN-ニトロソ化合物の光反応により発生するNOラジカル・アルキルカチオンラジカルとDNAとの反応解析を行なうため、DNAのモデルとしてデオキシグアノシンを選び、ニトロソプロリンとの光反応における生成物の解析を行なった。光反応生成物を高速液クローUV分析したところ、8-オキソグアノシン(8-oxodG)、デオキシオキザノシン(d0)、デオキシキサントシン(dX)のスタンダードとそれぞれ保持時間、UVスペクトルが一致するピークが検出された。さらにLC-MS/MSしたところ、それぞれのピーク成分が8-oxodG、d0、dXと確認された。さらに生成物の照射時間依存性・ニトロソ化アミノ酸濃度依存性が明らかになった。 また、b)光反応により発生したNOと活性酸素種によるチロシン残基の3-ニトロチロシン化反応解析を解析するため、まずグルタチオン及びチロシンのニトロソ化反応を液クロ解析した。その結果、ニトロソグルタチオン並びにニトロソチロシンの生成が検出された。
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Research Products
(1 results)