2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20510082
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Research Institution | Gunma National College of Technology |
Principal Investigator |
藤重 昌生 Gunma National College of Technology, 物質工学科, 講師 (70218999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 昭 群馬工業高等専門学校, 物質工学科, 特命教授 (40042593)
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Keywords | アスベスト / クリソタイル / アスベストの低温分解 / アスベストの無害化 / アスベストの急速分解 |
Research Abstract |
本研究は、カルシウム化合物と塩(塩化カルシウム)を併用する試薬アスベストの低温分解研究である。アスベストの分解はアスベスト(クリソタイル)と添加の酸化カルシウムの反応によるCS化合物(ケイ酸カルシウム)の生成とMgO(クリソタイル構成化合物)の残存によって、進行する。 添加した塩化カルシウムは、カルシウム成分に融体の生成に貢献し、アスベスト表面に十分に付着し、分解が進行するが、分解生成物中にCa_3SiO_3Cl_2が生成した。当然ながらこの量は塩化カルシウム添加量が増加すると増加した。しかし、4000万トン以上といわれるアスベスト含有廃棄物を分解処理した後は、セメントとして再利用することが望ましく、セメント中の塩素含有量を0.1wt%以下とする現行の基準対応のための処理法についても検討した。Ca_3SiO_3Cl_2の単結晶生成とアスベスト分解処理物のCa_3SiO_3Cl_2について、熱特性、塩素成分の除去について検討し、分解温度の高温化と処理温度の短時間化で、実用化条件を検討した。 アスベストブロックへのCaCO_3-CaO-CaCl_2融体の浸透では、太いアスベストの採取と選択が困難であったので、実在スレート板を用いた。塩化カルシウム溶液を浸透することで、短時間でもアスベストを含むスレートが溶融し、分解法法も簡便化することが出来た。スレートが白色であるため、炉内での輻射熱を反射傾向にあり、分解スレートの表面に添加材を塗布し、温度上昇速度(反射の低減)が認められた。633文字
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