2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20510085
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
竹内 正美 Ube National College of Technology, 物質工学科, 教授 (30043889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 定瞭 独立行政法人国立高等専門学校機構, 広島商船高等専門学校, 校長 (00035065)
山崎 博人 独立行政法人国立高等専門学校機構宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (20300618)
宮越 昭彦 独立行政法人国立高等専門学校機構宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (10249724)
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Keywords | 環境技術 / 環境材料 |
Research Abstract |
平成20年度の実施計画は(1)アンモニアと硝酸の窒素への転換反応における最適化(2)触媒の選定と反応条件の緩和(3)装置材料の腐食現象の把握と防止対策の3点であったが、(3)については実施できなかったので、(1)および(2)について報告する。なお、(3)は21年度実施計画に含めている。 (1)NH_4-NとNO_3-NのNとしてそれぞれ500ppmを含む混合溶液を300℃〜380℃で亜臨界水反応を行った。その結果、320℃以上では窒素への転換率90%以上を得たが、300℃では30%にとどまった。したがって、無触媒下では反応温度320℃以上の条件が必要であった。 (2)反応条件を緩和するため、触媒を選定した。まず、280℃において、白金属元素、遷移金属元素26種類について反応率を調べた。その結果、白金属元素および4, 5, 6族の遷移金属元素で良好な効果が得られた。特にPt,Rh,Mo,Vの酸化物が優れており、Pt,Rhでは80%以上、Mo,Vにおいても70%以上の反応率が得られた。しかし、Pt,Moは高価なので、安価なMo(MoO_3)、V(V_2O_5)単体および両者の混合触媒について反応温度280℃および250℃においてその反応率を調べた。その結果、280℃では、単体触媒で反応率70%以上、混合触媒では、90%に達した。250℃では、単体触媒ではいずれも40%以下であり、十分ではなかった。しかし、混合触媒では、80%以上の反応率が得られ、実用化の可能性を示唆した。 次に、反応温度250℃においてV_2O_5とMoO_3との混合比を検討した結果、V_2O_5対MoO_3の比は、2:8が優れており、反応率は70%に上昇した。さらに金属の原子価はV,Mo共に4価が優れていた。 触媒調整法については、ゾルーゲル法によって調製した混合触媒について検討したが、すべての混合比において40%程度の反応率となり、あまり効果はなかった。しかし、ゾルーゲル法による調整後、水素還元を行うとMo混合比が30%以上であれば反応率は90%を越え、良好であった。
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Research Products
(2 results)