2009 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄資源のみからなるコンクリートと補強用竹筋を複合化した環境配慮型建設材料の開発
Project/Area Number |
20510087
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
堀井 克章 Anan National College of Technology, 建設システム工学科 (90165580)
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Keywords | 廃棄物再資源化 / 地球温暖化ガズ排出削減 / 環境材料 / コンクリート / 竹 / フライアッシュ / 高炉スラグ / 再生骨材 |
Research Abstract |
本研究の目的は,環境負荷の高いセメントや天然骨材を使わない廃棄資源のみからなるコンクリート(廃棄資源コンクリート)と,その補強材として里山保全の観点から有効利用が望まれている竹を用い,環境負荷低減に有効な建設材料を開発することである。平成21年度は,繊維補強ポリマーセメントモルタルで永久埋設型枠を作製し,廃棄資源コンクリートや竹筋廃棄資源コンクリートと複合化させた試験体の耐久性能や力学性状の検討を実験によって行った。 実験では,セメントに代わる結合材として高炉スラグ微粉末,フライアッシュおよび脱硫石こうを用い,天然骨材の代わりに高炉スラグ骨材や再生骨材からなる廃棄資源コンクリートを製造した。また,セメント,スチレンアクリル酸エステル系のポリマー混和材,フライアッシュ,標準砂,ビニロン短繊維を用いて厚さ十数mmの永久型枠を製造した。つぎに,永久型枠と廃棄資源コンクリートを複合化させた円柱試験体で凍結融解試験や薬品浸漬試験を行った。また,永久型枠やエポキシ樹脂で砂を接着した竹筋を廃棄資源コンクリートはりに用いた場合の曲げ載荷試験も行った。 実験結果より,廃棄資源コンクリートの耐酸性や耐硫酸塩性は,普通コンクリートと比べて再生骨材使用時に試験体の質量変動が大きくなって問題となるが,永久型枠の使用で改善されること,廃棄資源コンクリートは,普通コンクリートと比べて凍結融解抵抗性が低く,永久型枠の使用による改善効果も低いこと,竹筋廃棄資源コンクリートはりは,砂を接着した竹筋の使用,フライアッシュの砂置換使用を行ったビニロン繊維補強ポリマーセメントモルタル製永久型枠の利用で曲げ性状が向上することなどが確認できた。
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Research Products
(4 results)