2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20510099
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
鶴岡 徹 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA研究者 (20271992)
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Keywords | ナノデバイス / 抵抗スイッチ / ナノイオニクス / ナノフォトニクス / イオン伝導 |
Research Abstract |
本研究は,光照射の有無により高抵抗(オフ)状態と低抵抗(オン)状態を繰り返し遷移する光制御型抵抗変化スイッチの開発とそのナノスケール化を目的としている。具体的には,イオン伝導体薄膜の両側を金属および透明電極で挟み込んだ素子構造を作製し,透明電極側からレーザー光を照射して光誘起の固体電気化学反応により伝導体膜内に金属のフィラメント構造を形成しオン状態を作り出す。 カルコゲナイドガラスの一種であるGeSを用いて,Si基板上にPt/GeS/Ag素子を作製した。素子はバイポーラ型の抵抗スイッチを示すことを見出した。温度変化に対するスイッチ動作の詳細な測定から,観測された抵抗変化はGeS中のAgイオン伝導による金属フィラメントの形成と溶解に起因すると結論した。この材料を用いて光誘起抵抗スイッチの実験を進めている。Cu/Ta_2O_5/Pt素子の抵抗スイッチの動作機構を解明した。提案した動作機構モデルの妥当性を検討するため,スイッチ特性の温度依存性を詳細に調べた。その結果,オン/オフ電圧の変化は核形成理論によって説明できること,また,熱伝導理論に基づいた計算から,オフ過程は熱的な効果が重要であることを見出した。固体電解質としてイオン伝導性ポリマーを用いた抵抗変化素子の開発に成功し,Ag塩濃度を制御することにより,安定なスイッチ動作が可能になることを見出した。観測された抵抗変化は,ポリマー中のAgイオン伝導による金属フィラメントの形成と溶解に起因することがわかった。
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Research Products
(7 results)