2010 Fiscal Year Annual Research Report
多期にわたる変化を考慮した設備配置問題のための進化的なアルゴリズムの開発
Project/Area Number |
20510124
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
鈴木 淳 高崎経済大学, 経済学部, 准教授 (30249742)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 久志 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (60231677)
|
Keywords | 設備配置 / 多期間問題 / アルゴリズム / 進化計算法 / 遺伝的アルゴリズム / 設備再配置問題 |
Research Abstract |
多期にわたる変化を考慮した設備配置問題では、単期の設備配置の最適化のみならず、次期の設備配置を適正に計画する必要がある。これを本研究では設備再配置問題と呼び、コスト制約の下、生産能力を確保できるよう複数の設備の各々の継続と停止(設備継続/停止決定問題)と、停止設備における生産の継続設備への統合(生産統合先決定問題)を決定する整数計画問題としてモデル化することができた。このモデルは組合せ最適化問題でもあるので、メタヒューリスティクス解法の適用が考えられる。本研究では、遺伝的アルゴリズム、シミュレーテッドアニーリング、タブサーチの技法の適用と実装について予備的な数値実験を行って検討し、技法の枠組みを大きく変えない形での適用においては、遺伝的アルゴリズムで効果が高いことが確認された。ただし、この場合は20設備程度の例題において、設備の継続/停止の決定にそれらの技法を適用し、生産統合問題においては数え上げを用いた基本的な形で行っている。さらに解法の高次な改善のため、継続/停止決定問題と生産統合先決定問題へ遺伝的アルゴリズムを二段階にそれぞれ適用し、より良い解を探索できる方法を開発することができた。数値実験により、設備数20から28程度の問題において効果を検証した。なお、設備数が多くなると問題が難しくなることは明らかであったが、コスト低減率が50%に接近するにつれて問題の解空間が拡大し、探索の難度が上昇することがわかった。今後の課題として、シミュレーテッドアニーリングなど他の技法での可能性の確認と、問題の特徴を考慮した探索方法の開発が挙げられる。
|