2009 Fiscal Year Annual Research Report
内部モデル原理による共生・自律多主体複雑系の統一的モデル化とその応用
Project/Area Number |
20510128
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
木嶋 恭一 Tokyo Institute of Technology, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10134826)
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Keywords | 内部モデル / 共生 / 自律多主体 / モデリング |
Research Abstract |
近年、個人・組織・国家などの主体間の相互作用の中で、特に紛争や敵対など非協力関係が極端化する傾向がある。このような背景を踏まえ、本プロジェクトは次の2つを目的とする。(1)敵対・紛争という極端な非協力関係に焦点を絞った、数理的モデル・シミュレーションモデルによるアプローチという着想を定着させ、概念の定式化を行う。(2)そのような敵対・紛争の構造と発生過程を考察するため、解析的モデルとシミュレーションによる重層的で統合的な方法論を提案する。 以上の目標の下、今年度までに、敵対・紛争の数理モデルとシミュレーションモデルを発展させて革新的な枠組みを構築した。ハイパーゲーム、ドラマティックモデルやランドスケープモデルを含む最新の研究成果を情報収集した。具体的には、インドネシアチタロム川流域における利害対立の状況を現地調査し、バンドン工大の同僚とともに上記枠組みを用いてモデル化した。その際にDtDAと呼ぶ紛争解決支援ツールの枠組みを開発した。さらに、これらの具体的成果とこのようなパラダイムの重要性について、国際学会・交際雑誌に発表した。 以上により、「交渉とコミュニケーション・相互理解が敵対・紛争を解消するメカニズム」の解明と、「敵対・紛争解消の具体的提言」に対する理論的および実践上の基盤を整備しモデルの骨格を飛躍的に革新し、これを現実世界に適用することで、最終年度に予定している研究成果発表への準備を終えた。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
出口弘, 木嶋恭一(編蓍)
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Journal Title
エージェントベースの社会システム科学宣言-地球社会のリベラルアーツめざして(勁草書房)
Pages: 77-85
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