2010 Fiscal Year Annual Research Report
内部モデル原理による共生・自律多主体複雑系の統一的モデル化とその応用
Project/Area Number |
20510128
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
木嶋 恭一 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10134826)
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Keywords | 内部モデル / 共生 / 自律多主体 / モデリング |
Research Abstract |
本研究では、個人、集団、組織(企業)あるいは国家などの多様な価値観を持った複数の決定主体が、自律性・主体性を維持・主張しながら共生する状況を記述・解析・支援するために、「内部モデル」原理に基づき数理モデル・シミュレーションモデル・問題構造化手法(PSM)の3手法を統合したアプローチを開発するとともに、現実への適用を行う。 最終年度を迎え、昨年度までの成果に基づき、本格的なモデル化を加速させ、企業間関係・国際関係など幅広い問題状況に対して、自律と共生を記述するだけでなく共生の達成の処方箋を提供できる基盤を構築するとともに、適用事例の解析を完成させた。 具体的成果は以下の通り。 (1)ハイパーゲーム、ドラマティックモデルを含む広範囲の数理的アプローチに対しては、内部モデル原理の視点から体系化を行い、モデル化の骨格を飛躍的に革新した。これにより、社会的価値創造の基本モデルを構築した。 (2)ランドスケープモデルと敵対分析プログラムを融合して、革新的な自律と共生の振幅のプロセスを記述する革新的な概念枠組みを開発した。 (3)インドネシアチタロム河流域の経済格差問題、国際関係における民族的・宗教的対立などの実際の問題を構造化し、それらを特徴づける基本構造とパラメータを明らかにしたうえで、それらを解析し対立を解消する支援方法論を提案した。
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Research Products
(12 results)