2008 Fiscal Year Annual Research Report
生鮮食品の高度トレーサビリティを実現する評価システムの開発
Project/Area Number |
20510131
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
濱田 奈保子 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋科学技術研究科, 准教授 (70323855)
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Keywords | 安全性 / マウス経口投与試験 / 色素成分 |
Research Abstract |
生鮮魚介類および鶏肉の品質(鮮度)と消費期限をバイオサーモメーターの発色強度で判断するキットの作製にあたり、バイオサーモメーターが破損し、内容成分が漏出しても食品に影響しない安全な成分であるかどうかを動物試験により評価した。バイオサーモメーターの構成成分としては、ヒポキサンチン(以下Hxと記載)、エタノール(凍結領域においても使用可能とするため、不凍液として利用)、Hxを酸化する酵素:キサンチンオキシダーゼ(以下XODと記載)、発色剤としてMTT([3-(4,5-dimethyl-2-thiazolyl)-2,5-diphenyl-2H-tetrazolium bromide])と緩衝液[20 mM Tris-HCl(pH7.8)]が封入されている。これらは全て人体に有害な物質ではないことを確認している[MSDS(Material Safety Data Sheet : 製品安全データシート)による]が、発色に伴い生成される色素成分については確認できていなかった。今年度、in vivoマウス経口投与試験において、上記バイオサーモメーターの内容成分を投与した場合に、GOT・GPT活性値は対照試験区と同等であり、肝臓・腎臓・脾臓の臓器重量比も有意差が確認されなかった。また、肝臓を摘出し観察したところ、外観に損傷も見られなかった。以上のことから、バイオサーモメーターの内容成分と発色に伴い生成される色素成分に関する毒性は観察されないことが実証された.
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Research Products
(5 results)