2010 Fiscal Year Annual Research Report
在庫と不確実性を考慮した船舶スケジューリングモデル構築
Project/Area Number |
20510132
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
久保 幹雄 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (60225191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 和博 海上技術安全研究所, 運航計画技術研究センター, 研究員 (00450677)
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Keywords | ロジスティクス / アルゴリズム / 海上物流 / 在庫管理 / 不確実性 |
Research Abstract |
サプライ・チェイン最適化とは、ロジスティクスを情報技術を用いて、全体最適化することである。 現在までに、様々な個別最適かシステムが開発され、実務でも使われている。 海上輸送は他の輸送モード(自動車、鉄道、航空機)に比べ安価で大量の物資を輸送できることが特徴であり、貨物量x輸送距離ベースで国内貨物輸送の4割を、産業基礎物資に限ってはその8割を輸送している。したがってサプライ・チェイン最適化には重要な要素である。 サプライ・チェイン最適化ではこれまで主に陸上業務の最適化モデルを対象としてきたが、この研究では海上輸送に関連する業務を対象とした最適化モデルの開発を行う。 具体的には、研究代表者らが既に開発した船舶スケジューリングモデルを、次の二つのモデルに拡張する。 1つ目のモデル(モデル1)は、在庫管理を考慮した船舶スケジューリングモデルである。船舶スケジューリングにおいて輸送する貨物は、在庫管理の状況によって定まると考えられる。 したがって、在庫管理を船舶スケジューリングと併せて考察の対象とすることにより、よりコストのかからない計画が得られる可能性がある。 2つ目のモデル(モデル2)は気象海象の確率的変化を考慮したロバストな船舶スケジューリングモデルである。これにより、実務で直面する問題により幅広く対応できるようにするモデルを開発することを目的とする。在庫管理を考慮する場合ある程度長い期間を考慮する必要がある。そのために強化学習の手法を取り入れたモデルを開発した。また、ロバストなスケジューリングのために、2点間の移動距離に不確実性を取り入れたロバスト最短路問題を定式化し、解法を開発した。
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