2008 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトウェアシステムのサービス可用性評価法に関する研究
Project/Area Number |
20510136
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
得能 貢一 Tottori University, 工学研究科, 准教授 (40263488)
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Keywords | ソフトウェア可用性 / サービス信頼性 / マルコフ過程 / 信頼度成長 / 無限サーバ待ち行列理論 |
Research Abstract |
まず,既存のマルコフ型ソフトウェア可用性評価モデルに,ユーザが実際にシステムを利用する際に知覚するサービスレベルを考慮して,サービス指向のソフトウェア可用性モデルを再構築した.具体的には,「単位時間当りにシステムが処理可能なサービス処理量」と定義される「サービス容量」(service capacity)と呼ばれる概念を導入し,システムが利用可能な状況において,次の2種類の状態を考慮した. 状態Wn:望ましいサービス容量を維持している動作状態 状態Ln:サービス容量が低下しつつもシステムは動作している状態 これを踏まえて,マルコフ解析を実施した結果,「ある時刻におけるシステムの期待サービス容量」と定義される瞬間ソフトウェア・サービスアベイラビリティ(instantaneous soft ware service availability)を,時間およびデバッグ作業回数の関数として導出することができた.このサービス可用性評価尺度を用いて,システム固有の故障/修復特性,メンテナンスチームのデバッグ能力,およびシステムが状態Wn-Ln間を行き来するサイクル時間と,システムのサービス可用性評価との関係について考察し,本モデルの有効性を確認した. また,別のアプローチとして,システムに要求される複数のサービス(仕事)を同時に処理するマルチタスクソフトウェアシステムの振舞いを,無限サーバ待ち行列モデルで記述した上で,種々のサービス指向型可用性評価尺度を導出した.
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Research Products
(10 results)